行政特区の問題点、疑問点、及び考察。




 考察といっておきながら、本音駄々漏れのぐだぐだ文ですが。(それ普段も

 とりあえず、特区の問題点を整理いたしましょう。
・面積的な問題。
・ライフラインの整備問題。
・特区内と外の格差問題。
・行政特区の土地問題。
・ブリタニア人の特権廃止問題。
・司法立法行政問題。
・一方的なものだという問題。
・他エリアへのテロ誘発発言問題。
・発言者がユーフェミアであるという問題。(20070319追加いたしました。)

 ひとまずまとめると、一応これくらいかなぁ、と。
 ではまず一つ目。

面積的な問題

 富士の裾野が、いくら広いつったって、日本全体ではなくあくまでも「特区」であり、区域。
 当然、ただの区域に日本人全員詰め込めるわけが無い。
 ユフィの独断のため、特区を富士山裾野以上に広めるわけがないと思われます。
 人間が生活するにはそれなりの空間が必要であり、そのためには特区内に入れる人間は選ばなければいけません。
 そう、選ぶんです。誰が? って、この場合ブリタニアが妥当でしょうね。
 キョウトという線も考えられなくはないですが、それには特区のが出来上がる前にキョウトへ政権やらを渡さなければいけません。
 そこまで妥協するだろうか、というのが、管理人の疑問点です。
 兎も角、特区に全員入れるわけがない。
 そこでまず不満を持つ人が現れますよね。

ライフラインの整備問題

 まさかこれだけやっておいて、土地だけ与えるから「さぁ、今からここで住むがいい」というわけにはいかないと思います。
 ということは、ライフラインを確保しなければならないのですよ。最低限電気ガス水道。
 人間が無人島住むのに、何億かかるか知ってますか?(確か、日本で暮らすレベルの電気やガスを自力で賄おうとして機材揃えようとするなら五億くだらないはず)
 人間一人が住むはずありませんから、まず最低限のライフラインを整備しなければなりません。
 どこから? って、そりゃブリタニア人からの血税からでしょう。(イレヴンがスラムのようなゲットーに住んでいることから、納税義務が彼らにあるとは思えません)
 勿論、名誉ブリタニア人のほうに思いっきり重税かけることも出来ますが、発案者であるユフィの騎士が名誉ブリタニア人です。
 必然的に、彼らに思い切り重圧かけることはスザクにもそうだ、とすることを暗に示すことになるでしょう。
 ならば、そういった問題を回避するためにも満遍なく税金はかけられるはず。
 ブリタニア人から、ただでさえ上がっているというのに余計不満が上がると考えられます。

特区内と外の格差問題

 ブリタニアに選ばれた人が、特区に入れるようになる、というので、間違いはないと思います。
 名指しでゼロ(ルルーシュ)に呼びかけていますから、黒の騎士団全員ふるってご参加ください。といったものでしょう。何百人いるのか知りませんが。
 でも、選ばれなかった人たちは?
 特区内に夢を見るだけならばかまいませんが、普通は妬みの対象になると思います。
 名誉ブリタニア人への見方は裏切り者、という憎悪でしょうが、此方は嫉妬かなぁ、と。
 仮に生活するのに大した違いがないとしたら、自分達をナンバーズだと卑下しない分だけ憧れると思います。
 国内、同じ日本人同士で格差が出来てしまう。
 ブリタニア側に実害はないでしょうが、キョウトを筆頭にレジスタンスの人たちからしてみれば相当面倒な問題だと思います。
 エリア11が殊更テロがひどいのは、偏に彼らの結びつきによるものが大きいでしょうから。
 中国が、未だブリタニアの手に落ちていないのは、そこの対比もあるのかなぁ、と考えています。
 結びつきが強くはあるけれど、突かれれば揺らいでしまうという、日本人の国民性。
 国土が広大というのは、それだけで支配するのに厄介ですが、恐らく中華系の人間は既に世界中に散らばっていることでしょう。
 中国人の血脈関係、なめていると物凄い痛い目をみます。石を投げれば当たる、といわれるくらい、中国の人口は多く、世界中にいます。
 各地で暴動起こされるくらいなら、手出しをしないほうが懸命というものでしょう。(皇帝はボロクソ言ってましたが、それでも事実としてをいうならブリタニアは中華連邦を落としていませんし)

行政特区の土地問題

 富士の裾野です。
 なにがあるって、サクラダイトの炭鉱です。
 それを日本人の手に委ねることで、彼らの自立を支援する、というのがユフィの目的なのでしょうが。
 ………そもそも、なんでブリタニアが日本に攻め込んできたのか忘れてないか、オヒメサマ。
 サクラダイトが欲しかったからです。
 国連でも、その輸出量やなんかは調整されるくらい、重要なものです。
 それを足懸かりに、KMF開発されたらどうするんだ、とかの発想にはいかないのだろうか。
 また、どうやってあんな近場に桐原翁がビル建てたかは存じませんが、そもそも生活出来るような地域には既になっていなかったと記憶しています。(山や樹海が丸裸)
 前の問題に戻りますが、あそこからどうやってライフラインを確立しろというのでしょうか。

ブリタニア人の特権廃止問題

 これが一番の問題だと思うのですが。
 ………ブリタニア人の、誰が好き好んでいくというのでしょうか。
 むしろ、入ったが最後日頃の恨み、とばかりに殺されかねません。
 特区内の司法行政立法がどうなるかも、はっきりしていませんが、ブリタニア人だって自分達がナンバーズ達から恨まれている事位は理解しているでしょう。
 好き好んでいく人間が、一体何処にいるというのか。
 勿論、例えば租界で人種による身分違いの恋愛している人たち(扇さんとヴィレッタさんを例と考え)ならば、ある程度問題なくいけるかもしれませんでしょうが。
 そんな人、ナンバーズとの区別を国是としているブリタニア、ひいてはブリタニア人には稀だと思います。
 黒の騎士団内にもディートハルトを筆頭に何人かブリタニア人はいるでしょうが、彼も特殊な例でしょう。
 租界にいる限り自分達の優位が保障されているというのに、行く人はそうそういないと思われます。

司法立法行政問題。

 つまりはどこまで特区として認めるか、ということですが。
 行政をブリタニアの手から、どこか(恐らく、ユフィはキョウトかルルーシュ(ゼロ)あたりに委ねるつもりかとは思いますが) に委ねるとして、どこまで認めるか。
 特区を認める場所からいって、サクラダイトの採掘権を認めたにも等しいわけですから、特区は国連への書類提出義務も生じてくると思われます。
 そうなった時の代表者は無論エリア11総督たるコーネリアでしょうが、その書類作る人は?
 また、日本人を認めるならば司法や立法の制度を新たに敷かねば納得しない人も出てくるでしょう。
 ブリタニアの法を守らなければならないならば、それはブリタニアにいることと変わらない。エリア11の名前だけ変わっただけだ、という発想が出ると考えております。
 これは、以前の法律を流用すれば良いかもしれませんがそれをどこまで認めるか。
 法を整備するのが、どれほど大変か管理人は高校卒業程度の歴史でしか知りませんが、今回はそれに輪をかけて支配国からのものがあります。
 認めすぎれば、図に乗るのがわかっている。かといって、認めなければ「そんなものは日本ではない」という反発が上がるに決まっている。
 難しい問題だと思います。

一方的なものだという問題。

 両者歩み寄りにより、ひとまず一部を認め、そこから徐々に。というなら、話は違います。
 しかし、これはユフィが勝手にはじめたことであり、つまりは一方的にブリタニアから通告してきたものに過ぎません。
 特区日本を肯定するということは、ブリタニアの体制に不満があるという見方も出来ます。
 コーネリアがゲットーで行った虐殺の通り、レジスタンス庇うだけでも殺害対象です。
 まとめて殺される可能性だって、否定出来ません。
 また、これはあくまでも「与えられる」ということ。
 取り上げ自由、というのは、ブリタニアに都合の良いようにしなければ特区を潰す、ということですよね?
 色々言っていても、自分達を卑下せずに名乗れるというものは手放し難いと思われます。
 必然的に、結局飼い殺される位置ととれなくもない、と考えてしまうのですよ。
 また、これはあくまでもユフィの独断です。シュナイゼルは、この際賛成でも反対でもない、くらいの立ち位置でも良いと思われます。
 理由は、コーネリアに話しておくと言ったにも関わらず、この件に触れていないこと。(忘れていたという言い訳は、通らないと思います。ユフィのことには触れていたのですから)
 流石に大多数の貴族、皇族を敵に回してはコーネリアも庇いきれるものではないでしょう。
 そうなって廃嫡となった場合、一瞬で特区は潰れます。少なくとも、認めておく必要はありません。
 
 
他エリア問題。

 エリア11で認められたものが、何故自分達のエリアでは認められないのか。という不満は、絶対に起こることでしょう。
 勿論、テロ沈静化のため、という言い訳も使えますが、そんなもん使ったら「じゃあ」という具合にあちこちでテロが勃発するでしょう。
 また彼女はゼロを特区に招く、彼を認めるとも取れる発言をしており、テロを誘発する危険性が非常に高くなったと思われます。(ユフィ自身は気づいていないでしょうが)

発言者がユーフェミアであるという問題。

 既に他のブリタニア人からの発言で、ユフィの特区宣言が名誉ブリタニア人のスザクが恋人だから、という発言がありましたが。
 それ以前にも、スザクを騎士にしたことにより、貴族や他皇族たちからの反感は凄まじいと思います。武勲もそうですが、家柄も大事とされる騎士が、区別すべきナンバーズを騎士に据えたのですから。
 また、実務能力もありません。
 先述しました通り、彼女を廃嫡しない理由はコーネリアの庇い立てくらいしか理由がなくなりました。
 これが、以前のようにただ「オヒメサマ然」としているだけの彼女ならば、それでもエリア11の穏健派に対するプロパガンダ(看板)としての有能性を示したでしょうが、最早彼女は貴族達からも 相当顰蹙を買っていると思われます。穏健派がどうのこうのの問題では、なくなってきている気がして仕方在りません。
 能力の無い彼女が、いつまで皇女でいられるかが、この特区問題の一つではないでしょうか。
 いや実際本当に、コーネリアはユフィを本国に強制送還するくらいじゃないと彼女の立場も危うくなっていくと思うのですが。

20070319 追加分。
 ユフィに物凄い不快感を感じてしまうのは、彼女のルール違反のためであると思います。
 ………ルール違反ですからね、彼女のあの行動は。
 仮に、シュナイゼルが認めたと思っているとはいえ、あれはシュナイゼルが公人ではなく私人として「素晴らしい」と言ったのではないでしょうか。
 なぜならば、彼は「素晴らしいよ、ユフィ」と、彼女を立場では呼んでいません。
 ゆえに、あれは宰相・シュナイゼルとしての賛同ではなく、異母兄・シュナイゼルとしての発言ではないかと思います。
 と、いうかその前にもっともっと当たり前のこととしてですね?
 議会にもかけず、勝手に宣言するなんて公人として、政治に一応でも携わる人間として、最低の行為だと思うわけですよ。
 そもそも、政治は宰相一人、総督一人で動かしているわけではありません。
 彼らは最高決定権をもつというだけです。いくら帝政であるとはいえ、一人で政治は回せません。
 議会の必要性を、ユフィは否定したのです。
 しかも、公人として。
 これがユフィ個人としての宣言であれば、「はいはい、お飾りは黙っててね」で済みますが、彼女は「エリア11副総督、ユーフェミア・リ・ブリタニア」として宣言しています。
 なんでもかんでも思いついたからといってこんなことをしていれば、国として破綻します。利権やなんかの調整をしつつ、より多くの人間(ブリタニア人のみ)にとって良い国にするのが彼らの役目のはずです。
 どれだけ素晴らしい案だろうと愚案だろうとなんだろうと、思いついたのならば書類整えて議会に提出して議題に上るようにする。
 それが最低限、公人として守らねばならないルールではないでしょうか。
 恐らく、ユフィ自身自分がお飾りであり、他の政治家(貴族?)達に相手にされないと思っているからこそ宰相であるシュナイゼルに直談判したのでしょうが、それは自分の立場と権力を我侭に振るっただけです。
 余計愚昧さをあらわにする行為だと思います。というか、そりゃ反則でしょうよ。真面目に政治家やってる人たち、莫迦みたいじゃないか。
 管理人、知人レベルではありますが某県に県議さんがいます。質問文出すのだって、大変だと仰っていました。物凄く御苦労なさっていました。
 そういうの全部無視をして、自分の身分と立場に甘えてシュナイゼルにかけあったことになります。
 これはルール違反でしょう。少なくとも、公人の立場としては、正しい行いでは決してないと思います。
 ですが、宣言をした以上行動を起こさなければ少なくとも黒の騎士団から責められる原因を作ってしまうことになりますし、なにより公人としての宣言をなかったことにするわけにはいきません。
 それをするには、ユーフェミアの地位、立場は高すぎる。
 コーネリアは、嫌でも特区設立に動かなければなくなるでしょう。
 ユーフェミア自身に、特区の以前並べたような問題点を解決出来る能力があるとは思えません。
 例をあげていうならば、ライフライン確立のための企業との談合を指示する際に、彼女にそれだけ使える手駒がいるかというと、激しく疑問です。また、部下がいないからといって彼女自身が向いているかといえばそれもまた 違うと思います。なにしろ、無能だと民間にまで知れ渡ってしまっているくらいですし。
 そんな彼女を、態々足元見られるとわかっていて出すほどコーネリアも愚かではないでしょう。
 つまりは提案したらしっぱなし、丸投げ状態ということになります。どれだけ無責任だというのか。

 スザクは、ことあるごとに「間違った方法で得たものに、未来は無い」と言っていますが。
 ならばこの特区、肯定すんじゃねぇぞテメェ、と思います。こんだけ間違いだらけなのにもろ手を挙げて素晴らしい、なんて言いやがったら、それこそ本当に考えなし主従の成立ですよ。(素が出てる素が出てる)


 私はむしろ、シュナイゼルがなにを思ってこの特区を認めたかが気になりますね。
 エリア11にブリタニア軍本隊が来るのをわかっていたわけだし、武力としての駒は揃っている。
 となれば、ユフィの特区宣言で現体制に不満を持っている人間を炙り出し→虐殺。くらいのコンボを狙っていると考えるのですが。どうでしょう。
 どちらにせよ、抱えるものはどうあれ表立っては迎合しないと黒の騎士団は他のイレヴン達からの支持を得られなくなってしまいます。
 その点で既に、エリア11最大のレジスタンスグループを潰せる。という意味はありますが。
 ようやく血だらけになりながら作った居場所を、こうもあっさり奪われると、なんかもう怒りとか憎悪とかいうより先に悲しくなってきてしまう。


 管理人、真面目に政経の授業なんて受けた覚えはないのでかなり偏見が入っています。
 また思いついたら付け加えたいと思います。





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